脚の付け根、脚とお腹の境目を鼠径部というそうで、力を入れると最も腹圧がかかりやすそうです。
また、腹壁を構成する筋肉がなく薄い筋膜しかないので、いろいろな原因で弱くなり小腸や大腸が飛び出してしまったのが「鼠径部ヘルニア(脱腸)」だそうです。
立つと鼠径部が膨らみ、横になったり手で押したりするとへこみ、出たり入ったりするそうで初期はほとんど痛みはないそうです。
ただし、放置すると膨らみが大きくなり、腹部膨満感や便秘などの症状が出たりするそうです。
「外鼠径部ヘルニア」「内鼠径部ヘルニア」「大腿ヘルニア」の3種類あり、発症する時期によって「小児鼠径部ヘルニア」と「成人鼠径部ヘルニア」に別れるそうです。
小児鼠径部ヘルニアは先天性で発症率は5%、ほとんどが外鼠径部ヘルニアで1歳以下であれば自然に治ってしまう場合があるそうですが、1歳をすぎると治らないそうです。
成人鼠径部ヘルニアは、約75%が外鼠径部ヘルニアで、内鼠径部ヘルニアが20%、大腿ヘルニアは5%でほとんどが女性だそうです。
加齢によって筋膜が弱くなることが主原因とされているそうです。
治療法は手術しかないそうです、小児鼠径部ヘルニアはヘルニアの出口を糸で縛って塞ぐ「高位結紮術」を行ない、成人鼠径部ヘルニアは弱くなった鼠径部の筋膜を補強する必要があり、「メッシュシートによる鼠径ヘルニア修復術」を行うそうです。
主にポリプロピレン製の網目状のシートをヘルニアの出口とその周辺を広く覆うそうです。
メッシュシートは20種類以上あり、性別や年齢、ヘルニアの大きさや種類に応じて、患者さんに最も適したメッシュシートを使用するそうです。
手術時間は40~50分ほどで、抜糸の必要がないので日帰りできその日にシャワーをあびることができるそうです。
3日後からは入浴もでき、保険が適用されるので通常の手術なら3割負担で5万円程度だそうです。
ただ、癌などとは違い緊急性がない良性疾患だそうですので、痛みを感じないのなら自分の生活のリズムに合わせていつでも手術をうけることができるそうです。
ただし、痛みがあるのに放置して押しても戻らない状態になると、飛び出した臓器が壊死してしまうことがあるそうですので、痛みが続く場合は専門医の受信をおすすめします。